ほんじゃそんじゃ『従妹ベット』の何がすごいのか? 主人公はリスベットだが本当にヤバいのはユロ男爵で、人間さすがにここまでヤバくはないだろう、というおもしろさがある。「まああああああああああああああああああああああああああああああああああああ…
バルザックはおもしろい。バルザックこそ小説の王といってもいい。バルザックを読めば小説というものが十九世紀にすでに極まっていたということがわかる。小説が好きな人はまずバルザックを読むべきで、バルザックが気に入らなかったらそれは小説が好きなの…
『オデュッセイア』は神話を基にした奇想天外な冒険譚の数々が魅力的だが、その根底には古代ギリシア人の特徴的な人生観がある。これは『イリアス』にはあまり見られない。『イリアス』はトロイア戦争における傑物たちの活躍を謳っている。彼らは感情を爆発…
ホメロスはギリシア語で Όμηρος と書く。正確に発音すると「ホメーロス」。ただ日本語で「ホメーロス」と書くと「メー」にアクセントを置きたくなってしまうが、実際は「ホ」にある。だから自然な日本語風に「ホメロス(「ホ」にアクセント)」というほうが…